OBSERVATION NOTE / MDFOOB-HU
その後のCOTI|Midnight提携・Privacy on Demand・GC×ZKで見えるPrivacy Stackの現在地
COTI V2をMidnightとの正式提携、Garbled Circuits、Privacy Portal、Private ERC-20、Privacy on Demandから再評価し、補完的Privacy Compute Layerとして分析します。
サマリー
2026年9月時点でCOTIは、かつての「決済ネットワーク」「Cardano周辺プロジェクト」という位置づけから大きく変化し、Ethereum L2上のConfidential Computing / Privacy Layerへ軸足を移している。
その中核は、Zero-Knowledge(ZK)ではなくGarbled Circuits(GC:ガーブルド回路)とMPC(Secure Multi-Party Computation)を利用し、暗号化された入力を秘匿したまま計算する仕組みにある。
さらに2026年6月9日、COTIとMidnight Foundationは正式なパートナーシップを発表した。両者は、プライバシー標準、クロスチェーン相互運用、開発者・企業向けツール、研究などで協力する方針を明示している。
これはCOTIとMidnightを単純な競合として捉える見方を修正する材料である。
大まかに整理すると、
- COTI:秘密データを使って計算する
- Midnight:秘密データに関する事実をZKで証明し、必要部分だけ開示する
という補完関係が成立し得る。
特にCOTIが進めるPrivacy on Demand(PoD)が本番チェーンへ拡大し、将来的にMidnightとの相互運用まで実装されれば、COTIとMidnightは単独チェーン同士の競争ではなく、Web3全体へプライバシー機能を供給するPrivacy Stack / Privacy Service Meshを構成する可能性がある。
ただし、COTIとMidnight間で「COTIで秘密計算 → MidnightでZK証明」という統合フローが本番実装されたことは、2026年9月6日時点では確認できない。これは将来シナリオであり、事実と区別する必要がある。
1. COTIは今、何になったのか
以前のCOTIには、
- 決済ネットワーク
- Cardanoとの協力関係
- Djedへの関与
という印象が強かった。
しかしCOTI V2では事業の軸が大きく変化している。
COTI公式Documentationによれば、COTI V2はEthereum上のLayer 2として構築され、Garbled Circuitsを中心とする暗号技術によってPrivate Computationを実現することを目標としている。
COTI Mainnetは稼働しており、公式Documentationには以下のハードフォークも記載されている。
| Version | Hard Fork | 実施日 |
|---|---|---|
| v1.1.4 | Hydrogen | 2025-10-19 |
| v1.2.0 | Helium | 2026-01-11 |
したがって現在のCOTIを理解するうえでは、
EVMアプリケーションへConfidential Computingを持ち込むPrivacy L2
と捉える方が実態に近い。
出典
- COTI V2 Documentation, MainNet
https://docs.coti.io/coti-documentation/networks/mainnet
2. COTI × Midnightが正式提携
その後のCOTIで最も重要な出来事の一つが、2026年6月9日のCOTIとMidnight Foundationの正式提携である。
COTI公式発表では、両者が次の領域で協力するとしている。
| 領域 | 内容 |
|---|---|
| Privacy standards | オンチェーン・プライバシーの標準やbest practice |
| Cross-chain composability | 両privacy protocol/token間の相互運用 |
| Builders | 開発者が両技術を利用できる環境 |
| Enterprise | 企業向けprivacy technology |
| Research | Privacy技術の共同研究 |
| Awareness | Privacy普及・共同マーケティング |
特にCOTI公式発表は、
- Midnight:Zero-Knowledge architecture
- COTI:Garbled Circuits
という異なる技術を補完的に組み合わせることを明示している。
Midnight側の2026年6月「State of the Network」でも、COTIとの協力がEcosystem Partnersの項目に掲載されており、両者がglobal privacy ecosystemとindustry standardsを発展させるために協力すると記載されている。
したがって、これは単なるSNS上の友好的言及ではなく、双方から確認できる正式なパートナーシップである。
出典
- COTI, "COTI and Midnight Foundation Partner to Advance the Global Privacy Ecosystem", 2026-06-09
https://cotinetwork.medium.com/coti-and-midnight-foundation-partner-to-advance-the-global-privacy-ecosystem-e58de204c917
- Midnight, "State of the Network - June 2026"
https://midnight.network/blog/state-of-the-network-june-2026
3. 「ZK vs Garbled Circuits」という見方は不十分になった
COTIとMidnightを比較するとき、
- Midnight = ZK
- COTI = Garbled Circuits
として「どちらが優れているか」と考えがちである。
しかし両者は、同じプライバシー領域にありながら、得意とする計算モデルが異なる。
CGTA比較
| 項目 | COTI V2 | Midnight |
|---|---|---|
| 主技術 | Garbled Circuits + MPC | ZK / zkSNARK |
| 基盤 | Ethereum L2 | 独立したMidnight Network / Cardano Partner Chain |
| 開発環境 | Solidity / EVM | Compact |
| 主眼 | 秘密データ上の計算 | private/public state + ZK proof |
| 複数データ所有者の秘密計算 | 強い | アプリ設計依存 |
| Selective disclosure | 実装可能 | 中核的ユースケース |
| EVM互換性 | 強い | EVMそのものではない |
| Cardanoとの構造的関係 | 現在は限定的 | Partner Chainとして強い |
| 既存EVM流動性への接続 | 強い | 相対的に弱い |
| 独自トークノミクス | COTI | NIGHT + DUST |
Midnightは、private stateとpublic stateを分離し、private informationを直接公開せずに正当性をZK proofで証明する設計を重視する。
一方COTIが採用するGarbled Circuitsは、Secure Multi-Party Computationの文脈で、
複数の参加者が、それぞれの入力値を相手へ公開することなく関数を計算する
ことに適している。
COTI公式Documentationでも、garbling protocolについて「入力や中間変数を公開せず、関数の出力のみを得る」仕組みとして説明されている。
したがって両者は、
- COTI:Compute privately
- Midnight:Prove / disclose selectively
という役割分担を形成し得る。
ただし、この役割分担そのものが現在の本番プロトコルとして統合済みという意味ではない。ここはCGTAによる技術的整理・将来推論である。
出典
- COTI V2 Documentation, Garbled Circuits
https://docs.coti.io/coti-documentation/how-coti-works/advanced-topics/garbled-circuits
- Midnight Tokenomics and Incentives Whitepaper, June 2025, Version 1.0
- NIGHT MiCA White Paper, Midnight TGE Ltd.
4. Privacy Portalが実際に公開されている
2026年のCOTIは、privacy technologyを説明するだけではなく、一般ユーザーが操作できる製品へ移行している。
代表例がCOTI Privacy Portalである。
2026年9月6日時点でPrivacy Portal上では、Public Tokensとして以下が確認できる。
- COTI
- Wrapped Ether
- Wrapped BTC
- Tether USD
- Bridged USDC
- Wrapped ADA
- gCOTI
対応するPrivate Tokensとして、
- p.COTI
- p.WETH
- p.WBTC
- p.USDT
- p.USDC.e
- p.WADA
- p.gCOTI
が表示される。
特にCardanoとの関係で注目すべきなのはWrapped ADA → p.WADAである。
これはCardano Mainnet上のnative ADAそのものをCOTIで秘密化するという意味ではなく、EVM側に表現されたWrapped ADAをCOTIのprivacy layerで扱う経路である。
出典
- COTI Privacy Portal
https://privacy.coti.io/
5. Private ERC-20は開発者向け実装段階にある
COTI公式Documentationには、Private ERC20 contractが掲載されている。
これはprivacy-enhanced ERC-20のabstract implementationであり、
- encrypted balances
- private transfers
- MPC Core
などを利用する。
つまりCOTIは単に「秘密送金」を提供するのではなく、
Solidity/EVM開発者がconfidential stateを扱えるprogrammable privacy environment
を目指している。
Ethereumには膨大な開発者、Wallet、DEX、stablecoin、RWA infrastructureが存在するため、EVM互換性を維持しながらprivacyを追加する戦略には大きな市場上の合理性がある。
出典
- COTI V2 Documentation, Private ERC20
https://docs.coti.io/coti-documentation/build-on-coti/tools/contracts-library/tokens/private-erc20
6. COTI Privacy on Demand(PoD)
COTIの中長期戦略を見るうえで特に重要なのがPrivacy on Demand(PoD)である。
基本構想は、別チェーン上のアプリケーションがCOTI Networkへprivacy computationを依頼し、結果を元のチェーンへ返すクロスチェーン型privacy serviceである。
概念的には次のようになる。
Ethereum / Avalanche / 他チェーン
|
| encrypted request
v
Cross-chain relay
|
v
COTI
|
| private computation
v
encrypted result
|
v
元のチェーン重要なのは、
アプリケーションや資産そのものを完全にCOTIへ移行しなくても、秘密計算機能だけを利用できる
可能性を開く点である。
これはCOTIを「一つのL2」から、
Web3全体へprivacy computationを外部サービスとして提供するPrivacy Compute Layer
へ拡張する発想である。
PoDは構想だけではない
2026年9月6日時点で、COTIのPoD Explorerでは、
- Sepolia
- Avalanche Fuji
- COTI Testnet
間のクロスチェーンmessageが追跡されている。
確認時点でExplorerには1,573 indexed messagesが表示されていた。
したがってPoDは少なくともtestnet段階では実装・検証が進んでおり、単なる概念図だけのプロジェクトではない。
ただし、PoDが主要mainnet間で大規模商用利用されているとはまだ確認できない。
出典
- COTI PoD Explorer
https://testnet.explorer.pod.coti.io/
7. Midnightとの連携がPoDへ進めば意味が大きく変わる
COTIとMidnightの公式提携では、cross-chain composabilityが明記されている。
しかし2026年9月6日時点で、
COTI PoDとMidnight Mainnetが本番環境で接続され、秘密計算結果をMidnightのZK proof / selective disclosureへ流す統合protocolが稼働している
ことは確認できない。
したがって以下は推測・将来シナリオである。
Ethereum / Cardano / RWA / AI Agent
|
v
COTI
private computation
|
v
Midnight
ZK proof / selective disclosure
|
v
外部チェーン・企業・規制機関もしこの構造が成立すれば、
- COTI = 秘密のまま計算する
- Midnight = 必要な事実だけ証明する
- 他チェーン = 流動性・資産・アプリケーションを提供する
というレイヤー分業が成立する。
これは単一privacy blockchainの競争とはかなり違う景色である。
8. 医療データで考えると両者の違いがわかりやすい
例えば、複数医療機関と製薬企業が臨床試験候補患者を探索すると仮定する。
病院Aは患者のHb、年齢、診断名を公開したくない。
病院Bも自院データを他院へ公開したくない。
製薬会社は個々のカルテではなく、
「この患者がclinical trial eligibilityを満たしているか」
という結果だけを必要としている。
概念的には、COTI型secure computationで、
Hb < 8
AND
age > 65
AND
diagnosis = MDSのような条件判定を、入力値を秘匿したまま実行する。
その後Midnight型のZK / selective disclosureを使って、
「この患者は条件を満たしている」
という事実だけを証明する。
この場合、
- GC/MPC:秘密データを計算
- ZK:結果や条件の成立を必要以上に情報開示せず証明
という役割分担になる。
これはあくまで技術的ユースケース例であり、現時点でCOTI × Midnightによる医療向け統合製品が存在することを意味しない。
9. NIGHTはすでにCOTI Networkへbridgeされている
COTIの2026年6月9日の公式発表によれば、MidnightのNIGHT tokenは2026年1月にChainPort経由でCOTI Networkへbridgeされたとされている。
これは両ecosystem間にすでにtoken-levelの接点が存在することを示す。
ただし重要な注意点がある。
Midnight Tokenomics and Incentives Whitepaperでは、third-party bridgeによって他network上へwrapped / bridged / representedされたNIGHTについて、underlying native NIGHTのrights / utilityをそのまま持つものではないと明記されている。
Midnightのcanonical NIGHTは、
- Cardano
- Midnight
の二つのledger上にnative representationを持ち、protocol-level lockingによって「同じ供給が両方で同時にunlockedにならない」よう設計されている。
したがって、
COTI上のbridged NIGHT representation ≠ Cardano/Midnight上のcanonical native NIGHT
と区別する必要がある。
出典
- COTI × Midnight Partnership Announcement
https://cotinetwork.medium.com/coti-and-midnight-foundation-partner-to-advance-the-global-privacy-ecosystem-e58de204c917
- Midnight Tokenomics and Incentives Whitepaper, June 2025, Version 1.0
- NIGHT MiCA White Paper, Midnight TGE Ltd.
10. COTIとCardanoの関係も変わった
以前はCOTIを、
Cardano ecosystemのprivacy / payment関連project
として捉えることにも一定の合理性があった。
現在はそれだけでは不十分である。
COTI V2は明確にEthereum L2 / EVM privacy networkとして展開している。
一方でCardanoとの接点がなくなったわけではない。
現在確認できる接点には、
- Wrapped ADA / p.WADA
- 過去のDjed関連
- Midnightとの正式提携
- NIGHTのCOTI Networkへのbridge
などがある。
したがって現在のCOTIは、
Cardano内に属するCOTI
というより、
Ethereum/EVM側からCardano・Midnightを含むmulti-chain privacy economyへ接続しようとするCOTI
として捉える方がよい。
11. COTI vs Midnight:2026年9月時点の比較
以下はCGTAによる構造比較である。
| 評価軸 | COTI | Midnight |
|---|---|---|
| EVM developer acquisition | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
| GC/MPC secret computation | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| ZK verification | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| Selective disclosure | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| Cross-chain privacy構想 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| Cardano integration | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| Enterprise privacy potential | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| Existing EVM liquidityへの接続 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
| 独自tokenomics | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| Privacy composability | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ここから見えるのは、COTIとMidnightが完全な代替関係ではないことである。
CGTAは現時点では、
COTI = Secret / Confidential Compute Layer
Midnight = Programmable Privacy / Proof / Selective Disclosure Layer
として観測するのが有用と考える。
12. COTIのリスク
COTIを高く評価できる材料が増えた一方、注意すべき点もある。
12.1 実利用量
Privacy Portal、Private ERC20、PoDなどの製品・Developer infrastructureは確認できる。
しかし、
それらがどの程度の継続的real economic activity、fee revenue、TVL、企業利用を生み出しているか
については、今回確認した一次情報だけでは十分に定量評価できない。
したがって未確認とする。
技術実装が存在することと、経済圏が成立することは別問題である。
12.2 Trust assumptions
GC/MPC系のprivacy computationとZK proof systemでは、暗号学的前提やnetwork trust assumptionsが同一ではない。
したがって、
「GCの方が高速だから全面的にZKより優れている」
という評価は適切ではない。
重要なのは、
- 誰が計算へ参加するか
- 何人までの不正参加を許容するか
- Garbler / Executor等の役割
- key management
- liveness
- collusion resistance
- censorship resistance
- decentralization
を含めたsystem-level securityである。
COTIの性能上の主張についても、COTI自身のDocumentationに依存する部分があるため、独立benchmarkと分けて評価する必要がある。
13. 5段階シナリオ分析
以下の出現確率は市場データから機械的に算出した確率ではない。
2026年9月6日時点で確認できる、
- COTI Mainnet稼働
- Privacy Portal
- Private ERC20
- PoD testnet
- Midnightとの正式提携
- EVM compatibility
- 一方でまだ不透明な実需・分散化・commercial adoption
を材料にCGTAが強いて置いた主観的scenario probabilityである。
したがって、投資確率や統計的予測として扱うべきではない。
| Scenario | 出現確率 | 2027〜2029年の姿 | COTI | Midnightへの影響 |
|---|---|---|---|---|
| S5 最良 | 15% | PoDが複数mainnetへ展開し、Midnightとも実装レベルで統合。GC+ZKがWeb3 privacy stackの標準的組合せの一つになる | Privacy Compute Hubへ | COTIが外部秘密計算layerとなりMidnightも利用拡大 |
| S4 成長 | 30% | Private token、DeFi、RWA、AI Agent等でCOTIの実利用が定着。Midnightとは複数ユースケースで相互運用 | 有力Privacy L2 | 競争と補完が併存し相互送客 |
| S3 基準 | 35% | 技術は機能するが採用は限定的。特定DeFi・企業用途を中心とするniche privacy EVMとして存続 | 技術的成功、経済規模は中小 | Midnightとの連携は限定的 |
| S2 低迷 | 15% | incentives・partnership発表に比してorganic usageが伸びず、PoDも限定利用に留まる | Token economy・ecosystemが弱体化 | Midnightへの影響は小さい |
| S1 最悪 | 5% | security/trust assumption、競争、規制、開発停滞などが重なりprivacy platformとして採用が進まない | ecosystem縮小 | 提携は事実上休眠 |
合計:100%
CGTA中心シナリオ
モード(単独で最も高い確率)はS3:35%。
ただし、上振れ側のS4 + S5を合計すると45%であり、下振れ側のS1 + S2の20%を上回る。
したがって2026年9月時点のCGTA評価は、
COTIはまだ大規模実需を証明した段階ではないが、単なるprivacy narrative projectから「実装を持つprivacy infrastructure」へ一段進んだ。今後はPoDのmainnet化と実需が評価を決める。
となる。
14. 今後の観測ポイント
COTIを見る場合、短期的なCOTI token価格よりも、以下を優先して観測したい。
- PoDがSepolia / Avalanche Fuji / COTI Testnetからmainnetへ移るか
- PoDの接続先にMidnightが実際に入るか
- COTI × Midnightのcross-chain composabilityがコード・SDK・DAppとして公開されるか
- Privacy Portalの利用量が継続的に増えるか
- Private DeFi / RWA / stablecoinの実需要が生まれるか
- AI AgentがCOTIのprivate computationを実際に利用するか
- 企業向け導入がPoCからproductionへ移るか
- COTIのvalidator / computation infrastructureが十分に分散化するか
このうち、Midnight projectの観測として最重要なのは2と3である。
15. CGTAの結論
COTIについての評価は、2025年時点から更新する必要がある。
以前は、
COTIとMidnightはprivacy blockchainとして競合するのではないか
という見方が自然だった。
しかし2026年には両者が正式提携し、異なるprivacy technologyを組み合わせる方向を明示した。
COTIはGarbled Circuits / MPCによるprivate computationに強みを持ち、MidnightはZero-Knowledgeとselective disclosureを中心とするproof-oriented programmable privacyを構築している。
将来的に、
秘密データ
|
v
COTI
Private Computation
|
v
Midnight
ZK Proof / Selective Disclosure
|
v
Cardano / Ethereum / RWA / AI / Enterpriseという構造へ発展する可能性がある。
ただし、これは2026年9月6日時点では将来仮説であり、本番統合済みの事実ではない。
一方で、
- COTI V2 Mainnet
- Privacy Portal
- Private ERC20
- PoD testnet
- COTI × Midnight正式提携
- NIGHTのCOTI Networkへのthird-party bridge
までは確認できる。
したがってCOTIを現在、
「Midnightの競合だから脅威」
とだけ評価するのは不十分である。
むしろ、
Midnightが目指す“Privacyを一つのchainに閉じずWeb3全体の基盤機能にする世界”を補強し得る、異なる暗号技術を持つ隣接protocol
として観測する価値が高まっている。
COTIの成否を決める次の分水嶺は、Privacy on Demandがtestnet技術デモからmainnet上のreal economic demandへ移れるかである。
そしてMidnight側から見た最大の観測点は、
COTIの秘密計算能力とMidnightのZK / selective disclosureが、本当に一つの開発者体験として接続されるか
である。
ここまで到達した場合、COTI × Midnight提携の意味は単なる「privacy project同士の協力」を超え、Web3 Privacy Stackのレイヤー分業へ変わる。
Fact Check
| 項目 | 判定 | 根拠 |
|---|---|---|
| COTI V2はEthereum L2 | 確認済み | COTI公式Documentation |
| COTI Mainnet稼働 | 確認済み | COTI公式Documentation |
| GCをPrivate Computationに利用 | 確認済み | COTI公式Documentation |
| COTI × Midnight正式提携 | 確認済み | COTI・Midnight双方の公式発表 |
| 提携日は2026-06-09 | 確認済み | COTI公式発表 |
| Privacy Portal公開 | 確認済み | COTI Privacy Portal |
| p.WADA対応 | 確認済み | COTI Privacy Portal |
| Private ERC20 developer contract | 確認済み | COTI公式Documentation |
| PoD testnet explorer稼働 | 確認済み | COTI PoD Explorer |
| Sepolia / Fuji / COTI Testnet接続 | 確認済み | PoD Explorer |
| 確認時1,573 indexed messages | 確認済み | PoD Explorer、2026-09-06確認 |
| NIGHTが2026年1月にChainPort経由でCOTIへbridge | COTI公式発表で確認 | COTI × Midnight partnership announcement |
| COTI上bridged NIGHTがcanonical NIGHTと同じnative utilityを持つ | 否定 | Midnight Tokenomics Whitepaper |
| COTI PoD ↔ Midnight Mainnet本番統合 | 未確認 | 公式一次情報で本番実装確認できず |
| 「COTI compute → Midnight prove」統合stack | 推測・将来シナリオ | 技術的補完性と提携内容からの推論 |
| COTIの大規模commercial adoption | 未確認 | 十分な一次定量データを今回確認できず |
主要情報源
- COTI V2 Documentation - MainNet
https://docs.coti.io/coti-documentation/networks/mainnet
- COTI V2 Documentation - Garbled Circuits
https://docs.coti.io/coti-documentation/how-coti-works/advanced-topics/garbled-circuits
- COTI V2 Documentation - Private ERC20
https://docs.coti.io/coti-documentation/build-on-coti/tools/contracts-library/tokens/private-erc20
- COTI Privacy Portal
https://privacy.coti.io/
- COTI PoD Explorer
https://testnet.explorer.pod.coti.io/
- COTI, "COTI and Midnight Foundation Partner to Advance the Global Privacy Ecosystem", 2026-06-09
https://cotinetwork.medium.com/coti-and-midnight-foundation-partner-to-advance-the-global-privacy-ecosystem-e58de204c917
- Midnight, "State of the Network - June 2026"
https://midnight.network/blog/state-of-the-network-june-2026
- Midnight Tokenomics and Incentives Whitepaper, June 2025, Version 1.0
- NIGHT MiCA White Paper, Midnight TGE Ltd.
- Cardano Epoch reference file
Epoch 653: 2026-09-02 06:44:51 JST - 2026-09-07 06:44:51 JST
注記
- 本稿は2026-09-06 JST時点で確認できた一次資料を優先して整理した。
- 「確認済み」「未確認」「推測・将来シナリオ」を区別した。
- 5段階シナリオの出現確率は統計モデルによる予測ではなく、現時点の技術実装・提携・採用状況をもとにCGTAが強いて配分した主観確率である。
- 暗号資産価格・投資収益を保証するものではない。